アスリートは筋肉以上に腱が大事?!

 
世界陸上が開催中ですが
アスリートをみて思うことがあります。
 
それは、以外と太くない筋肉の部位がある
という事です。
スポーツ選手であれば、全身をくまなく鍛えているイメージがありますが、
それであれば、全身の筋肉がボディビルダーのように太くてもおかしくありません
しかし、そうではありません。
なぜでしょうか?
 
それはまず、アスリートは筋肉の連動と、
腱のバネを使う意識があるからです。
 
 
陸上選手でも競技種目にもよりますが、
案外ふくらはぎが細い選手がいます。
本来陸上は脚を使う競技なので、
ふくらはぎもしっかり鍛えているはずです。
しかし、ボディビルダーのような太さはありません。
それはアキレス腱の反発力を使って走っているからです。
筋肉よりも硬い組織である腱のバネの方が強い反発を生みます。
一般的に、筋肉を鍛える場合は、
反動を使わずに目的の筋肉だけに負荷をかけるようにする為、
腱にはアプローチできません。
実際のスポーツの動きで、連動を伴わない形で筋肉が過剰に収縮すると、
過剰に腱が伸ばされて、アキレス腱の断裂に繋がってしまったり、
筋肉と腱バランスを欠くことで肉離れの原因にもなります。
ですので、ジャンプ動作などで筋肉と腱を連動させるトレーニングは多くしても、
必要以上にふくらはぎを鍛えるトレーニングはしないのではないでしょうか。
 
また競技種目にもよりますが、腕の筋肉も細い選手が多くいます。
特に持久系の種目の選手はその傾向にあります。
筋肉でブレーキをかけなければいけない部位の筋肉は耐久性の意味でも太くなるのですが、
アクセルだけの部位の場合は、むしろ筋肉よりの腱を使うのであまり太くなりません。
 
そうした理由もあり、
アスリートにボディビルダーのような体型の選手はあまりいません
それぞれのスポーツ競技ごとの体型をしています。
機能性がある体というのをそういうものです。
スポーツのパフォーマンスの向上を考える場合は、
筋肉だけで考えず、
腱の有効活用を考えて行きましょう。